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電気自動車のメリットとデメリット・充電環境等について

世界で取り組みがされており「2050年カーボンニュートラル」という目標が掲げられていることもあって、各自動車メーカーでは電気自動車の開発・普及を進めています。
ゆっくりではありますが、マイカーとしての購入や各業界や企業での導入で電気自動車は増えつつあり、最近では充電器で充電をする電気自動車を見かけることも多くなってきました。
 
 
そんな電気自動車ですが、いまだ主流であるガソリン車とどこが違いどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
まずそれを確認してみましょう。
 
[メリット]
・地球温暖化に関わる二酸化炭素などの排出量の削減につながるので環境に配慮できる
・発進時の加速がスポーツカーにも勝るほど良い
・音が加速時であってもとても静かで振動もほとんどない
・エネルギー回生が可能なことでアクセルペダル操作だけでスピードを自在にコントロールでき走行中に電気をためることもできる
・家庭用機器などの電源になっている「V2L(ヴィークル・トゥ・ロード)」に対応しているバッテリーを積んでいる電気自動車なら蓄電力をどこでも使うことが可能。「V2H(ヴィークル・トゥ・ホーム)」対応なら蓄電池やソーラー電源とつないで使うこともでき、非常時の貴重な電力となる
 
[デメリット]
・バッテリーが劣化する
その原因は主に温度が上がること。急速充電は一気に電気を供給するのでバッテリーが熱を持ちやすく普通充電より劣化しやすい。そのため急速充電は基本一回30分までとされている。高速走行し急速充電するのを繰り返すことになりやすい遠出はバッテリー劣化の観点からはオススメできない。しかし一部の電気自動車では冷却水を使ってバッテリーを冷やすなど冷却装置を備えているものもある。
・バッテリーは温度変化に対する適応性に難がある
低温が苦手のため氷点下では消耗が激しい。ヒーターの使用もあり寒冷地では航続距離がぐっと短くなってしまう。
・充電に時間がかかる
充電器の出力にもよるが、急速充電30分で80%程度、普通充電では11時間~12時間。バッテリー残量や気温によっても充電速度が変わる。
・電気自動車によっては急速充電器をえらぶ
相性が悪くエラーがでてしまい充電ができないこともある。これはガソリン車にはない弱点。
・ガソリンスタンドのようにその場で現金やクレジットカードを使って簡単に支払いができない
充電施設では都度管理会社にクレジットカード情報の登録や充電するためのパスワードを発行してもらう必要がある。そういった手間を減らすためにはあらかじめ充電カードの申し込み&入手するのがよい。充電カードは月額料が発生するがキャッシュレスで利用可能なうえ、普通充電は無料であったり急速充電も割安などの特典がある。
・スマホなどの電気機器と同じように乗らない間もバッテリーがすこしずつ減ってしまう
・車重が重く、バッテリーを多く積むため大柄な車が多い(利用可能な立体駐車場が限定されてしまう場合もある)
・高速走行や上り坂走行、加速については電力を多く使い蓄電もしにくいため苦手
 
 
メリットとデメリットを挙げてみましたが、少しデメリットのほうが多い印象ですね。ガソリン車とはまったく違う性質を持っていることもよくわかります。
 
 
電気自動車には発売当初充電基盤に対する不安の声が多くありましたが、それは電気自動車が販売されるようになって十数年がたった今もあります。現在、急速充電器は全国で約8000ヵ所、200Vの普通充電は自宅のコンセントは含めずに約2万か所あり、合わせて3万か所近くあります。ガソリンスタンドが相次ぐ閉店で3万軒を割っているので、電気自動車の充電場所はガソリンスタンドとほぼ同じくらいあることになるわけですが、それでも不安の声は消えていません。それはなぜなのでしょう?
 
 
ガソリンを燃料とする車はガソリンがガソリンスタンドという専門施設でないと扱えない危険なもののため出向いて補給しなければなりませんが、電気自動車は身近でほとんどの人が比較的安全に利用できる「電気」で動く車であり、充電のメインは自宅での普通充電で、それが最大のメリットとも言えます。
ではその自宅充電の現状はどうなのでしょうか。
じつは人口密度の高い日本の都市部等で集合住宅(マンションなど)に住む人や月極貸し駐車場を利用している人が自宅充電できていないという実情があります。これは集合住宅を管理する組合で合意が得られなかったり、貸し駐車場の所有者または不動産業の人の認識が改まっていないという背景があるためで、自宅での充電が最大のメリットであるのにガソリン車と同じように充電をしにいかなければならないという状況が充電基盤に対する不安の声が消えないことと電気自動車の普及の妨げの1つとなっているのは間違いないでしょう。
 
 
しかし最近集合住宅の多い自治体において、マンションの価値を高めること・都市の魅力を発信することも兼ね、管理組合を説得し自宅充電整備に乗り出そうとしている所があり、改善の兆候が見てとれます。
気候変動と自然災害の甚大化が顕著になってきている昨今、都市部での被災のさいの対策の一つとして利用したいという考えもあるようです。例えば高層マンションでは停電になるとエレベーターの使用はもちろん高層階への水の供給さえ不可能となってしまいます。さらに表玄関扉の開閉システムがOFFになれば防犯上の問題もでてきます。こんな時電気自動車があれば、そして所有者が多ければ、電気自動車から建物への給電でそれらの問題を解消することができるかもしれないのです。
 
 
 
急速充電も少しずつ高性能化が進められており、その設置数も3万基を想定していて、今より3~4倍に増える予定となっています。このように電気自動車の充電に関わる環境は日々充実していっています。充電器が他の社会基盤(=国民が安心・安全で豊かな生活を送るために社会が内包するリスクを軽減したり利便性を追求したりして整備する仕組み)に比べて、短期間で設置でき整備を素早く進められる設備であるという特徴を持っていることからも、現状の環境だけで電気自動車の普及を懸念することもないのではないでしょうか。
ガソリン車も100年にわたって利便性が高められて今に至っています。電気自動車も今後格段に進化を遂げる可能性がおおいにあるのです。

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