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20☓☓年問題~シンギュラリティをご存知ですか?~

「20××年問題」という言葉は皆さんもこれまで何度も聞いたことがあるのではないでしょうか?
この20××年問題という事前に警鐘・象徴化するケースは多くあります。特に2010年以降現在までほぼ毎年何かしらが取り上げられていて、変化の多い十数年だったことがわかります。
2010年以降の20××年問題を具体的に上げれば、医薬品の特許切れに関する問題・デジタル放送完全移行問題・団塊の世代の退職問題・年金受給開始年齢と退職年齢とが合わなくなった年金の2013年問題・windowsXPのサポート終了問題・年金受給者増加問題・無期限雇用に転換できるようになることによる派遣の2018年問題・センター試験廃止新たなテスト制度導入による教育の2020年問題などがありました。
この先も1~5年ごとに様々な問題が社会の不安要素・心配事としてあげられています。
 
 
 
これまで特に大きく話題になったものと言えば「2000年問題」。当時はコンピューターがようやく普及し始めたころで、メモリー容量は大変小さく、システム開発においてもできるだけ容量を小さくする努力がされていました。西暦を下2桁しか設定しないのもその対策の一つでした。2000年を迎えた時、下2桁が00となるため1900年なのか2000年なのかコンピューターが誤判断・誤作動し、交通機関や金融機関に重大な障害を起こさせる恐れがあるということや、年金データが消える・ミサイルが誤射される・原発が爆発するなど大げさな憶測まで飛び交いました。
結局、誤認識を検出・修正するソフトウェアの開発・導入と人的作業によって懸念されていた重大なトラブルはありませんでしたが、誰でも気づきそうな問題をいい加減に扱った結果騒がれることになってしまった典型的な例ともいえます。
物流業界では、来年に迫った「2024年問題」がメディアを賑わせていますが、この2000年問題と物流の2024年問題は、問題点や起きる時期が明確であることから対策もしやすいと直前になってようやく慌てて行動したという所が似ていますよね。
 
 
 
上記にあげたほとんどの問題が同じように具体的であり、どれも数年前から騒がれるようになったのに対して、まだだいぶ先の話であるにも関わらず今すでに騒がれだしている問題があります。それが『2045年問題(シンギュラリティ)』です。
 
シンギュラリティ(Singularity)とは、もともと物理学用語で「特異点」を意味する言葉で、もっとわかりやすく言うと「そこから先はよくわからなくなる時点」という意味です。
2045年問題のシンギュラリティは、人工知能(AI)が人類の知能を超える転換点(技術的な特異点)のことで、またそれによって人間の生活に大きな変化が引き起こされるということを指しています。それがおおよそ2045年ではないかと予測されているのです。
考えられるシンギュラリティによる大きな変化とは次のようなものです。
 
〇職業の代替による失業と新たな職業の創出
ある研究によると2025~2035年の間に日本の労働人口の約49%が就労している職業について技術的に代替できるものへ移行、人工知能やロボットにとってかわられるとされており、これによって多くの失業者がでると考えられています。その職業とは例えば、事務員や銀行員、スポーツの審判員、コンビニやカフェの店員、倉庫業などです。運送業もその一つ。ある地点から地点へ物や人を運ぶ仕事は自動運転にとってかわられるでしょう。代替できないとも言われている私たちのようなラストワンマイルを担当する運送業でさえ、ご存知のとおりまだごく一部で実験的とはいえ自動配送ロボットの運用は始まっているのですから。一方で、抽象的な概念を扱う職業は代替が難しいとされ、人工知能ではできない人間の感性に頼った新たな職業が生まれる可能性もあるでしょう。
 
〇ベーシックインカムの導入
仕事の多くが人工知能などに代替されることで、人が労働から解放される可能性さえあります。その場合「貧困問題やその格差の解決」「生活保護などの制度の管理コストの削減」「多様なライフスタイルの選択の提示」のために、すべての国民に無条件で一定の所得を支給する制度(=ベーシックインカム)が導入されることも考えられます。とはいえ、労働意欲が低下するリスクや、その財源の確保といった課題もあり、この制度の実現は容易ではないとのことですが、働くことの意味が根本から大きく変わることになるのかもしれません。
 
〇臓器代替や人体改造
臓器提供を受けて治療を行っている病気も人工臓器を用いた治療が可能になるとも考えられています。すでにマイクロチップを埋め込む治療や脳波で義手を動かすなどのテクノロジーの活用が実用化されつつありますよね。定期的な人工臓器や器官の取り替えにより不老不死までが可能になるという話もあります。私たちの身体まで変わるかもしれないということです。
 
このように〇〇ができなくなって困る・生活に支障がでるというレベルではなく、これまでの当たり前が当たり前ではなくなるような変化が見込まれています。
 
この2045年問題が他の20××年問題と異なる点の一つは明確な時期が決まっていないことです。テクノロジーは別のテクノロジーを誘発して雪だるま式に増えていくものです。よって人の技術の進化は直線的ではなく指数関数的な伸び方をするので必ずしも2045年とは限らずそれよりももっと早いかもしれないし遅いかもしれないということです。またもう一つは人の自業自得な一面のある問題ではなく人の進化の先に行きついてしまった非常に複雑で難しい問題であることです。
 
他にもAIが人間の知能を超え、人間に頼ることなく新たなAIをうみだすことができるようになり、2045年以降、人類は新たな発明・発見をする必要がなくなるとも言われています。その時、AIと人類はどういう関係になるのか、映画にもあるようにAIの暴走もありうるのではないかなども危惧されてもいます。しかしAIが人間のような自我や意識を持つことは現時点では科学的に証明することもできないため、このシンギュラリティは起こらないという意見もあり、この問題については賛否両論存在します。
 
 
 
どちらにしても、私たちにできることは【AIといかに上手く共存していくか】を考え動くことではないでしょうか?
既に生活に浸透しているAIについて理解した上で、その上手く共存する方法を模索していく必要があると考えます。
日本だけでなく世界的な変化となるシンギュラリティ、その大きな変化に対して受け身ではなく能動的に適応することが重要です。
そのような時代がきた時、人より優れたAIでも生み出せない独自の価値の提供が求められたりするのかもしれませんね。

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