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『酸化ストレス』を防止しよう

残暑が厳しい日が続いていましたが、ようやく終わりが見えてきたと気象情報でも伝えられていますね。虫の声が心地よい季節になってきました。
この夏の猛暑は体にこたえたという人は多くいらっしゃるでしょう。そう感じている要因は『酸化ストレス』かもしれません。
 
 
大気中に20%程度含まれている酸素は私たちの生命活動には欠かせません。呼吸で体内に取り込まれた酸素の一部が通常よりも活性化した状態になったものを「活性酸素」といいます。活性酸素は代謝の過程において様々な成分と反応し、他の物質を酸化させる力が非常に強く、過剰になると細胞傷害をもたらすものです。そのため私たちの体には常に産生される活性酸素から自己を守る抗酸化防御機能が備わっていて、その機能が活性酸素の量が過剰にならないようコントロールしているのです。活性酸素によって生じたダメージの修復・再生を促す働きもしています。
 
 
『酸化ストレス』とは、この抗酸化防御機能と活性酸素の産生のバランスが崩れた状態のことをいい、「体のサビ」とも呼ばれています。体内の活性酸素が細胞を攻撃し、体がダメージを受けている状態ということです。
酸化ストレスの原因は様々あり、紫外線や放射線・大気汚染・たばこ・薬剤・酸化した物質の摂取・暴飲暴食・睡眠不足・過度な運動やストレスなどが挙げられます。
夏の暑さの影響も確実に酸化ストレスに繋がっているわけです。
酸化ストレスが続くとニキビができやすくなります。それだけなら良いのですが、老化を早め、臓器や組織の機能の低下を引き起こし、がんや生活習慣病の発症率を高めることにもなります。
 
 
では酸化ストレスが引き起こされないようにするにはどうしたら良いのでしょうか?
それには抗酸化力を高める必要があり、方法としては次の2つがあります。
 
➀体の外から抗酸化成分を摂取する
抗酸化物質(抗酸化酵素)には体内で作られる内因性のものと、外から摂取する外因性のものがあります。体内で作られる抗酸化物質には限りがありますし、年齢とともに抗酸化物質をつくる能力も落ちてきてしまいます。そこで日常的に食品から抗酸化物質を取ることが重要になります。
抗酸化成分を含む食品を積極的に取りましょう。活性酸素を除去する作用のある抗酸化成分とはビタミンC・E・B群・カルテノイド・ポリフェノール類などです。
 
[食品の例]
ビタミンC⇒キウイ、イチゴ、トマト
ビタミンE⇒ナッツ類、大豆
ビタミンB群⇒豚肉、レバー、にんにく
カロテノイド⇒かぼちゃ・ブロッコリー・人参などの緑黄色野菜、わかめ・ひじきなどの海藻類
       えびやかになどの甲殻類
ポリフェノール⇒ブルーベリー、緑茶、ワイン
 
抗酸化成分は3大栄養素(炭水化物・脂質・たんぱく質)以外に多くあります。現代人の食事はこの3大栄養素に偏りがちです。抗酸化成分を含む食品を意識するのはもちろんまずはバランスの良い食事を心がけましょう。
 
➁生活習慣のポイントをおさえ健康的な生活を心がける
抗酸化物質を摂取してバランスをとるのを助ける上記の方法に対して、こちらは産生される活性酸素の量を少なくし抗酸化防御機能を良好に保つ方法です。
 
〇睡眠を充分にとり、ストレスを抱え過ぎない
〇タバコを控える
たばこには活性酸素の一つ「過酸化水素」や発がん性が確認され体内で過酸化水素を生むアセトアルデヒドも含まれています。
〇アルコールを摂り過ぎない
もともと高濃度のアセトアルデヒドを含んでいる上、エタノールが体内で酸化してアセトアルデヒドになります。日本酒なら1日1合まで、週1回以上の休肝日をとりましょう。
〇適度な運動の実施
適度な運動は体に心地良い刺激を与え、活性酸素を除去する抗酸化物質をだして酸化を抑えます。一時的に活性酸素の量が多くなっても、それを補って余りある効果が期待できます。
〇紫外線や日焼けを避ける
紫外線は活性酸素を生じさせ、肌のコラーゲンやエラスチン・目の水晶体等のたんぱく質を破壊・変性させます。日焼け止めを使用したり、サンガード効果のある衣類やサングラスを着用すると良いでしょう。
 
 
これから涼しくなり又季節の変わり目で体調も一層崩しやすくなる時です。体調管理のためにも上記のようなことを意識して『酸化ストレス』を防止したいですね。
 
 
1つ勘違いしてはいけないのが、活性酸素は悪影響を及ぼす部分だけ注目されがちですが、体内の免疫機能や感染防御の重要な役割も担っており、細胞間のシグナル伝達や排卵・受精・細胞の分化などの生理活性物質としても必要とされている有益な部分もあるということです。『活性酸素はその存在が問題なのではなく、体にとって有益な量を保てるかどうか』というところが大切なのです。

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