フードバンクの超効率配送
企業や消費者から食品の寄付を募り、貧困家庭や福祉施設などに配るフードバンクが新型コロナウイルス禍で注目されている。
配送センター職員の芝田さんは近隣の施設や子ども食堂に電話をかけ始める。
「冷凍ギョーザが届いたけど、取りに来ない?」
確認の取れた施設から順次食料の配送を始める。
企業からは日持ちしない生野菜なども寄付されるため、配布は時間との勝負だ。
TAMA は主に月曜と金曜の午前中に職員を集め、集中して作業する。
その上で余剰が出た場合、賞味期限が3カ月を切った商品の一部をフードバンクに提供する。
コロナ禍は困窮世帯の食卓にも影響をおよぼしている。
少ないときでも約8トン、多いときでは約14トンに上る。
システマチックに動くフードバンクだが、運営は個々の職員の能力に依存する場合も多々見受けられる。
全国フードバンク推進協議会の米山広明さんは「フードバンクが安定して活動するためには、より公的支援が必要だ」と話す。