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「9月病」をご存知ですか?

近年、夏のピークを過ぎ秋にむけ徐々に気温が下がっていく季節の変わり目に心身の不調を生じる人が多く、これを『9月病』と呼んでいます。
もともとは夏に長期のバカンスのあるヨーロッパで、その長期休暇の後にあたる9月に気持ちがブルーになったり、仕事に上手く復帰できない不調を指す言葉でした。『9月病』は医療用語ではありません。よく知られている5月病にメカニズムは近いと言われています。長引きこじらせると他の病気に繋がることもあるため侮れません。
 
 
ある実態調査によると9月病の認知度はわずか16.5%、それに対して9月病と思われる症状を感じたことがある人は約4割で、20代にいたっては52.5%と半数以上が不調を感じているという結果となり、あまり知られていないが多くの人が発症の経験があるという実態がわかったとのことです。
 
 
日本では9月は夏休みが明け再び学校が始まる時期です。仕事をしている社会人においても外国ほどの長期ではありませんが、お盆休みなどでいつもより長い連休を過ごした後という人や配置換えなどで仕事の環境が変わったという人も多いでしょう。
蒸し暑い夏で体力が消耗しているところに新しい環境や周りの変化が重なり、ついていけなくなって体調を崩してしまうようです。ここ数年はコロナ禍によるストレスの高まりも要因の一つとしてあるでしょう。
長い休みで時間があるからこそ普段考えないことを考え、結果悩みが生じてかえって不安を抱えることになってしまいそれが9月病へとつながったというケースもあるようです。
 
 
9月は季節の変わり目でもあり「日照時間が短くなる・気温が下がる・台風が多くなる」などのこの時期特有の気候も9月病の大きな要因と考えられています。もともとうつ病を発症したり悪化させやすい時期とも言われていますが、それはうつ病と関係しているセロトニンや睡眠に関係しているメラトニンなどの脳内の神経伝達物質が日照時間と関係が深いからです。日照時間が短くなるとセロトニンとメラトニンが減りやすくなります。気分や感情をコントロールし心の安定を保つ働きをしていることから幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンは夕方から夜の間に体内時計の役割をしているメラトニンに変化します。
じつは9月病はこのセロトニンが不足した状態にあるということがわかっています。
 
 
ではここで自分が9月病かどうかのチェックをしてみましょう。
9月病にはじつに様々な症状がありますが、心にでるものと体にでるものとに大きく分けることができます。
 
<体にでる症状>           <心にでる症状>
・朝、寝床からでられない       ・漠然とした不安がある
・通勤通学が苦痛           ・自分に自信が持てない
・体がだるい             ・目先のことに集中できない
・頭がぼんやりしている        ・人から軽視されていると感じる
・着信への反応が鈍くなった      ・身近な人にあたってしまう
・食欲低下や消化不良がある      ・何をするのも億劫
 
上記の中で4つ以上あてはまり、1週間ほど続いているなら9月病の可能性があります。
午前より午後にこれらの症状が軽くなる場合はその可能性は更に高いと言えます。
 
 
9月病から脱却また予防するために今からでもできる対策があります。

一つは『太陽光を浴びること』です。「そんなこと?」と思う人もいるかもしれませんが、これがとても大事なことなのです。太陽光を浴びることでセロトニンが増え気分が高揚します。朝の戸外散歩が一番良いのですが、難しい場合は家の中でも窓際の日の当たる場所でおおむね2時間過ごすよう努めて下さい。
治療用の照射装置というものも市販されていて、5000~1万ルクスを毎朝30分~1時間浴びれば2週間ほどで効果がでるそうです。
 
 
もう一つは『トリプトファンというセロトニンの原料となる必須アミノ酸を積極的に摂る』ということです。
トリプトファンが不足するといくら太陽光をあびてもセロトニンは作られません。たんぱく質の多い食品にたくさん含まれています。(肉類・魚類・豆腐や納豆などの大豆製品・牛乳やチーズなどの乳製品・バナナ・ナッツ類・すじこやタラコ)コンビニでも手軽に手に入る食材は多いので、上手く利用しましょう。
合わせて大事なポイントとなるのが、規則正しい朝食の習慣です。陽を浴びたり朝食を食べることには体内時計をリセットする働きもあります。朝食の習慣がないという人はバナナと牛乳から始めてみてはいかがでしょうか?
 
 
 
9月病は誰にでも起こりうる不調です。すでに気になっている症状がある人もいらっしゃるのではないでしょうか?
原因がわからない上長引くと余計不安にもなるものです。しかし、そのような事に陥りやすい時期であることを理解し、規則正しい生活や食習慣を意識することが回復のきっかけになるはずです。
本来秋は過ごしやすく、食べ物は美味しくていろんなことを楽しめる季節です。9月病で具合が悪くなっている人は上記を参考に早く体の調子を取り戻して秋を満喫して下さい。

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