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雪に弱い首都圏で気をつけたいこと

昨年の冬はラニーニャ現象の発生によって厳しい寒さとなりました。ラニーニャ現象が発生すると、大陸で高気圧が強まり偏西風が大陸付近で北へ日本付近で南へと蛇行するため、寒さをもたらすシベリア高気圧の南東への張り出しが容易になり日本に寒気が流れ込みやすくなります。そして今季もこのラニーニャ現象は継続中です。
 
気象庁は今後ラニーニャ現象は終息に向かい、冬の終わりには平常の状態になる可能性が高いと予測していますが、日本付近では冬の天候に影響が残ると考えられるため全体的に寒さは厳しくなる模様だと言われています。確率でみると今季2022年12月~2023年2月の全国的な気温が平年より低い確率が40%、降雪量が平年より多くなる確率が40%です。しかし、過去のデータから冬全体としては寒冬にならなくても、場所によっては一時的に強い寒気が流れ込み厳しい寒さや大雪をもたらしていることもわかります。
実際今冬もすでに新潟県などで大雪の影響による渋滞や立ち往生が発生し、自衛隊も出動して除雪や救出作業が徹夜で行われるという事態も起こっていますし、もともと雪の多い地域でも雪の降り方がいつもと何か違うととまどう声も多く聞かれています。
 
雪のピークはこれからの1月後半で、日本海側を中心に東北・北陸・山陰で大雪、雪雲の流れ方次第では名古屋市や大阪市など大都市を含む関西や瀬戸内、南岸低気圧の影響により関東甲信の平野部でも雪が積もる可能性があると予想されているため、雪への備えは雪があまり降らない地域であっても万全にしておく必要がありそうです。
 
 
 
今年はまだ雪による大きな混乱は首都圏では起きていませんが、昨年は新年迎えてまだ間もない1月7日に都心でも積雪10㎝にもなる雪が降り、その影響による交通トラブルや多くの負傷者の発生が相次ぎ大パニックとなりました。以前から言われてはいましたが、この出来事によって首都圏が雪に非常に弱いということを再び露呈することとなりました。
 
降雪地帯の人からすれば大したことない10㎝の雪でどうしてここまでトラブルが多く起きてしまうのか・・それはやはり慣れていないから・経験が少ないからということなのでしょう。
この時、雪の日のNG行動がいくつも見られ降雪地帯の人が驚いたという話もあります。その行動とはどういうもので、何に気をつけるべきなのか確認しておきましょう。
 
 
➊雪の日にサマータイヤで走る
雪の降りが弱く粒も小さいと「降り始めだからまだ大丈夫」「このくらいなら積もらないだろう」と甘く見て、サマータイヤのまましかも他の準備も何もなしにいつもどおり車ででかけてしまう人がとても多いです。昨年1月7日の交通トラブルの多発はその結果といっても過言ではないでしょう。
気温が7℃程度まで下がる日がでてくる頃が冬タイヤへの交換の目安です。首都圏でも12月に入るとそのぐらいの気温になる日もでてくるため、車に乗る必要がある人は安全運転のことも考えきちんとスタッドレスタイヤに交換しておくべきです。慣れていないからこそ準備は必要ですし、もし準備をしていないのなら雪が降る日は車に乗らないようにしましょう。
 
➋チェーンを巻かない・巻けない人が多い
サマータイヤで走るしかない状況になってしまうことも確かにあるでしょう。そんな時のためにタイヤチェーンを携帯しておくべきです。又、皆さんはタイヤチェーンを正しく装着することができますか?タイヤチェーンの装着は初めて触れる人がすんなり巻けるほど容易ではありません。まして雪の降る中かじかむ手で路肩で装着するとなると至難の業といえるほど難しいものです。問題なく短時間で装着するには練習は必須といえます。
タイヤチェーンは基本的にはタイヤ2つ分しか入っておらず、駆動輪に装着する必要があります。しかし、その駆動輪が前後どちらなのかさえ知らない人が多くそれもまた非降雪地帯の特徴と言えるでしょう。自分の車の駆動輪がどちらかということも普段から把握しておくようにしましょう。
今はスタンダードな金属のタイヤチェーンの他に非金属のタイヤチェーン(ゴムやナイロンのもの)や吹き付けるだけでグリップ力を上げることができるスプレータイプのものもあります。特に布製のタイヤチェーンは軽量コンパクトでタイヤに被せる形なので着脱も比較的簡単でオススメです。雪が降る機会の少ない首都圏ではこういったものを金属タイヤチェーンの代用として用意し活用するのも良いでしょう。
 
➌四輪駆動車やオールシーズンタイヤの性能を誤解している人がいる
4WDは雪道を走れる性能を備えているわけではありません。平地をゆっくり慎重に走る程度はできたとしてもカーブや坂道・凍結路面を走るには4WDといえどサマータイヤでは無理です。同じくオールシーズンタイヤも軽微な雪道での走行が可能という程度で、やはり凍結路面は走行できません。雪の深い道や凍結した道を走れるかどうかは路面と接しているタイヤの性能によります。認識を正して無理な雪道・凍結路の走行はしないようにしましょう。
 
➍普段と同じルート・スピード・車間距離で走る人がいる
スタッドレスタイヤをはいているから大丈夫だと過信するのは危険です。スタッドレスタイヤといえど、急発進・急ハンドル・急ブレーキは雪の日は厳禁です。また非降雪地帯ではすべての車がスタッドレスタイヤをはいているとは限らないので、事故をもらったり渋滞に巻き込まれてしまう可能性はおおいにあります。そのため、自分は大丈夫であっても高速道路や凍結しやすい橋などは避け、時間がかかっても遠回りをしたり道を選択することや、いつも以上に車間距離をあけたり、スピードは控えめにするなど「スリップする車がいるかもしれない」と常に考えて行動することが大事です。
 
➎信号が青になった途端確認もせずに横断歩道を渡る歩行者が多い
安全確認は雪の日でなくても車が横断歩道に突っ込んでくる可能性はゼロではないので、普段から気をつけたいことでもありますが、雪の日はその可能性がずっと高くなるため必ず必要と言えるでしょう。直進する車も曲がる車も止まろうとしても勢いづいて止まれないということがあるかもしれないということを常に念頭におき充分注意すべきです。雪の日は歩行者も一層気を引き締め、危険予測や危機回避の意識をもって安全確認を怠らず行動するようにしましょう。
 
 
 
あまりないことは漠然とした「大丈夫」で片づけてしまい備えがおろそかになりがちです。しかし、世界的な異常気象や日本では年々四季が崩れつつあるような所も感じられる昨今、どんなことがあっても不思議ではありません。確かに首都圏ではいつあるかわからない大雪ですが、その影響に対する準備も防災グッズと同じようにしっかりとしておきませんか?

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